1 鯨が丘のミッション
(1)鯨が丘の経営資源
この点に附いては、様々な市民団体及び市の観光課・コンサルティング会社のレポート等で語り尽くされておりますので、詳細は省かせて戴きますが、極簡単にまとめさせて戴こうと存じます。
★ 歴史的建造物の存在
これは、言うまでもございませんが、やはり鯨が丘の持つ最大の資源である事は間違いございません。但し、残念な事にかなり歯抜けの状態になってきており、街並としてはインパクトに欠ける状態になってしまっております。また、鯨が丘の蔵造りの建造物は、どちらかと言えば外観にインパクトの強い物は少ないが、内装に於いては、工夫次第でかなりおもしろい空間が演出できそうな蔵がいくつか存在しております。当然の事ながらこれらの建造物は、現在有効に活用されている物はなく、場合によっては所有者の意思によって、取り壊される危険性がございます。この点に関しては早急に行政サイドの施策が必要であると同時に、有効活用のための民
活システム(起業家誘致)が必要と思われます。
★ 商業(卸)に関する歴史的ストーリー
常陸太田市のルーツは、問屋街のころに遡る。この歴史的背景をソフト面で活かす事は、有効な手段である事は言うまでもございません。逆にこの活用なしに蔵というハードを活かす事は不可能の様に感じます。
★ 西山荘の吸収力
この観光施設と水戸光國のパーソナリティーを残念ながら常陸太田市は、殆ど活用できていないと感じます。先ほど鎌倉市にオープンした松竹シネマワールドは、架空の人物(寅さん)をメインにストーリーを構成し年間200万人の収容目標で運営され順調に導引しております。また、地元(大船)の商店街にも波及効果が徐々に出てきているとの情報もございます。
水戸光國という歴史上の人物に関してのライフスタイルを表現していくには、西山荘というテーマパークのみではあまりに貧弱ではないでしょうか?この役割を積極的に担っていくためには、旧専売公社跡地等の巨大なテーマパークの建設のみでは十分とはいえずやはり、観光客にとってももっと身近なコミュニケート型の観光インフラが必要と感じます。よって、この役割を鯨が丘は、積極的に担うことが開発上の基本コンセプトとすることが重要と考えます。
★ パセオ構想実現による周辺住民の吸引
現鯨が丘商店街の経営者にとっては、非常にネガティブな問題として捉えられていると思われますが、実際は人がそれだけ多く流入し、商圏が拡大すると、捉える事が必要です。現在の鯨が丘の業種構成では、到底パセオに対抗することはできませんし、仮にパセオができなくとも急激に失速していく業種・業態構造である事には変わりありません。かえってこのパセオ構想を契機に大きく変革することを内部的・外部的に求められる事になると考えられます。
★ 豊富な特産物
醤油・味噌等の伝統的(現存する)食品関連の特産物及び太田うちわ・竹細工等の手工業的な特産物は、勿論のこと豊富な食材が魅力です。大量生産的農作物ではなく、高付加価値の物を生産し流通に乗せず、地元で消費・販売するには非常に良い素材が多く存在している事は街おこしには、強力な武器になることは間違いございません。特に、観光客に向けては非常にインパクトの強いファクターとなりますし、地元住民に対してもパセオとは別な消費空間を提供できることになり、双方にとって非常に有意義な空間提供となることが期待されます。
★ 自 然 景 観
この高台の景観は、開発の一つの大きなモチベーションとなるでしょう。しかし、残念なことにこの景観をダイレクトに活かしている施設は殆どなく、あったとしても個人宅やプライベートエリアであります。鯨が丘の景観を経営資源化するには、景観の良いサイドを極力オープンなスペースにしていかなければ、市民・観光客にとっては全く意味がない存在となってしまいます。
経営資源のポイント
経営資源 | 歴史的遺産
・西山荘を主体とした水戸光國の存在 |
地理的経営資源
・景観の豊かさ |
・問屋街のストーリー ・史跡(城跡碑等) |
・農業に向く気候・土 ・側面の緑 | |
・特産品生産の技術 | ||
・蔵 ・由来のある坂道 ・太田出身の著名人の足跡 |
人工的経営資源
・日本一の音響設備を誇るパルティーホール ・パセオ構想 | |
・地元有志の活発な活動 ・HOPE計画による人口増 |
現状動向 | ・ 現状の経営資源はほとんど活かされていない。 |
要 因 | ・ 商店街のまとまり ・県・市・商工会のコンセプトの不明瞭さ |
近未来 | ・ 現商店街の急速な地盤低下による廃業 → 住宅地化→資源の減少 |
対 応 |
・ 早急なコンセプトメーキングと実行計画のトップダウン |
上記フローチャートでの問題点は、時間があまり残されていないという事であります。地元商店街の意思に関係なくパセオができ、常陸那珂の開発がすすむと急激な地盤沈下を余儀されてしまいます。こうなると商店経営から撤退し、そのまま住宅建設をする商店も増加し、より一層商店街の空洞化がすすむことは容易に予測されると考えます。こうなると資産デフレが深刻化することも考えられます。よって、早急にコンセプトメーキングを完了し、実行計画を地元住民に提示することが不可欠と考えます。 |
(2)ミッションの段階
★ 誰のための街造りなのか
トライアングル構想に於ける鯨が丘のミッション(使命)は一体何なのかこの点についてのコンセプトメーキングは、現段階に於いて以下のフローでまとめることができると考えます。
コンセプトフロー
ターゲット | 1新たに常陸太田市民となった住民 | 2常陸太田出身者で在住していない住民 | 3ずっと常陸太田に 在住している住民 |
開 発 の期待効果 | 常陸太田市に対しロイヤリティーを醸成し、ふるさととしての意識づけを実現させる。 | 常陸太田市の市民としてUターンさせる | 常陸太田市の新鮮さを再認識させ、定住の維持と活力を助長させる。 |
開 発 の手 段 | 常陸太田市の基本コンセプト〜黄門様のまちづくり(次頁参照) |
鯨 が 丘の果 た す役 割 | 【感じる】【使 う】機能を商業(営利事業)として市民にアウトプット |
※ 市民というのは、(2)の常陸太田へのUターンターゲット者に対しても同様の機能を提供していくものと捉える。
テーマ
黄門様のまちづくり
個性豊かな地域づくり |
基本方針
黄門様で情報発信
・市民が楽しめる街 ・市民参加の活力の ある街 |
まちの顔づくり
・ふるさと自慢ので きる街 ・歴史と文化の香る街 |
生きがいづくり
・個性を育む街 ・市民が楽しく学習 できる街 |
具体的手段
・黄門様一行(イベント)
・市街地整備調査
・水戸黄門フェスティバル ・歴史を生かしたまちづくり |
・西山の里・桃源郷周辺
整備事業
・水戸黄門記念館建設事業 ・歴史的まちなみ整備事業 |
・生涯学習の推進 ・スポーツ広場整備
事業→野球場で決定 |
推進状況
試行錯誤の段階。特にハード 関係は出口見えず! |
歴史的まちなみに関する
ストリートファニュチャ ー案と利用候補のピック アップのみ完了 |
上記2つとも実行
段階に移行 |
常陸太田市の開発コンセプトと開発ポリシーである黄門関連の施策のブレークダウンに関しましては以上のような構図で原案が提出されていると理解しております。また、以上には含まれない重大な課題であるパセオ構想も地権者との折衝がかなり長期に亘って継続的に実施され、そろそろ具体化に向けて動きだす段階にきていると伺っております。しかし、鯨が丘に関連する施策に関しては出口が見えない段階で止まっております。この要因としてコンセプトメーキングの不明瞭さが考えられます。次頁に挙げさせて戴いたターゲット別コンセプトメーキング事例をご覧下さい。この段階の中で、現在常陸太田市が取り組もうとなさっている段階は、2のレベルであると認識致しました。
ところが、ご覧になってお分かりのように1のレベルに対する施策はまるで考慮されていないのが現状です。つまり現在鯨が丘に在住している住民(商店主)に対する行政サイドの施策が立案されていないということです。このため商工会議所と商店街の青年部は別な方向性を独自に展開しようと空き家対策助成等を活用し活性化を1のレベルで捉え動きだそうとしています。これを契機に本当に旧商店街が活性化されるとこんなに良い事はないのですが…
パセオと現商店街が共存共栄していくことは不可能のように感じます。(詳細は後述)このコンセプトのギャップが顕在化してしまった例と致しまして先日のまいづる塾が主体として実施された流しそうめんのイベントを挙げる事ができると考えます。このイベントによっていつになくかなりの人数が鯨が丘に集まったにもかかわらず、この日は、商店街はほとんど休業であり絶好の機会を逃してしまったという事例にも街づくりに対する考え方のギャップがよく現れていると感じます。
ターゲット別コンセプトメーキング(誰のためのものか)
ターゲット(誰のための) | 事業目的 | 開発ポリシー | 事業内容の例 |
1 現鯨が丘商店街振興組合
|
5Km圏のシェアーアップ | ハードに金をかけず、販売促進・割引対応 店主経営能力の向上 |
駐車場の整備
スタンプ事業 |
2 現常陸太田市民
「2のレベル」 |
憩いの場・コミュニティの場の提供
商圏流出防止による財源確保 住民増加による財源確保 |
公共施設/コミュニティー施設による集客やイベント開催
流出品目の強化
市内インフラ整備と助成制度の導入 バランスの取れた街づくり |
図書館・美術館の設置
住民参加型のイベント開催
業種・品揃えの見直し 市内道路の整備移転補助制度 |
3 現茨城県民 |
県内人口増加による財源確保
産業開発による税収確保 県民憩いの場の提供 |
県内インフラの整備
県内にはないハードの構築
観光ルートの確立
産業育成基盤整備 特性のある街づくり |
西山荘レベルの名所
大型ショッピングセンター(SC)開発
大規模宿泊施設
県内交通網整備 宅地開発 |
4 日本国民 |
リーディングインダストリーの育成
国民の余暇開発
内需拡大 人口分散化 |
筑波型研究開発都市の構築
長期滞在型リゾート開発
大型テーマパーク開発
企業誘致、動脈整備 国内初の専門都市 |
マルチメディア網整備(光ケーブル)
大型レジャー施設(ディズニーランド級)
鉄道、高速道路< |
このブレークダウン表に従って、どこのレベルまでの都市開発を目指すのか、はっきり決める事が大切です。この段階別ターゲットの中身を簡単にではございますが各々について可能性を探っていこうと存じます。
1 現鯨が丘商店街振興組合
通常商店街の活性化策として中小企業庁方式で良くやられている方式です。表にも記載されているとおり、駐車場の整備・スタンプ事業・空き店舗対策・その他ストリートファニュチャーの整備といった一般的なものが大部分です。この施策(コンセプト)を取る事ができる大前提は、商店街のまとまりがあり、かつ商店主の経営意欲・経営能力がある程度認められるレベルにあり、尚且つ商店街の業種構成自体が地域住民のニーズに応え得る展開になっていることが必要条件として挙げる事ができると判断致します。
また、この他重要なファクターと致しまして通常の商店街は駅前立地が非常に多いという事であります。これは、昨今のモータリゼーションの進展とローコストオペレーションへの傾向に対応するために、大規模小売店が郊外のロードサイドに進出を強化し、これによって、従来型の駅前立地の商店街が地盤沈下したという例が大部分であります。この場合通行量は平日に関しては潜在的に多いため、これらの施策を取る事によってある程度の回復が期待できると考えられます。但し、鯨が丘の場合を考えますと駅前立地ではなく、仮にロードサイドにGMSが出現した場合、業種・業態・扱い品目等考慮すると、大部分重なり合い壊滅的な状況に陥る事は容易に予測されます。これが仮に第3セクター方式の中規模駐車場を設置したとしても回復は望めないでしょう。
必要条件のまとめ
必要条件 実 際
1 商店街の団結力があること | ・2代目の1部にのみまとまりがあるが 総じてまとまりがない。 |
2 商店主の経営意欲・スキル がある程度認められること |
・詳細は後述するが、経営意欲に欠けるよって、スキルもない(現状は…) |
3 業種構成が地域住民のニー ズにマッチしていること |
・パセオの誕生で存在意義はほとんどななる。 |
4 駅前立地等通行量が潜在的 に多いこと |
・徒歩の通行量はかなり少なく、また車が入り込んで歩きずらい。 |
以上の要因で鯨が丘商店街のみの視点で、最終目標を立てても費用対効果の側面からみてかなり非効率ということが考えられます。しかし、現在の商店主への対応が適切でないと、折角の資源が消えていきかねません。よって、業種転換・パセオへの出店・行政サイドの資産運用策(土地・建物)資金供給等のコンサルテーションが不可欠です。
2 現常陸太田市民
実際は、現在のHOPE計画やトライアングル構想等このターゲットを目指した基本コンセプトで計画が練られていると考えます。当然このコンセプトは常陸太田市という行政単位で最も重要な施策レベルであることは間違いございません。実際、高台の住宅地は、ヨーロッパ風にアレンジされ快適な居住空間が完成しており、日立市・勝田市の勤務者が常陸太田市民として居住し始めております。しかし、この宅地開発のみの施策では基本コンセプトの期待効果であるふるさと意識づけ・Uターン訴求・活力の助長といったものは達成されることはないでしょう。常陸太田市民の精神的なよりどころとしての鯨が丘としての役割が上記3つの目標を果たすためには非常に重要になっていくものと思われます。ここで、鯨が丘の再生計画を考える上で重要なファクターでありますトライアングル構想につきまして常陸太田市長のコメントを整理しておきたいと存じます。
太田市長のコメント (1992)
まちづくりビジョン
・ 住民が快適に豊かに住めるまちづくり
・ 人口 5万人 ・ 合併しないで、県の中で役割を担う
(茨城県の中での存在感を持つ) ・ 自然との共存 |
トライアングル構想
ショッピングタウン(パセオ)・駅前開発・旧市街地
1 ショッピングタウン 2核1モールの巨大ショッピングタウン
2 駅前開発 交差点の単純化
3 旧市街地 梅津会館を中心に歴史の香りのするまちづくり (蔵を利用したまちづくり) |
産 業 政 策
・農 業 〜 農地整備を積極的に実施していく予定だが既得権の問題が絡み進めづらい ・工 業 〜 現在ある工業団地よりずっと小規模で、できれば民活で供給したいが、自然破壊への配慮も考慮し、慎重に進めたい。
・情 報 〜 この時点では特にコメント無し |
福祉・教育・文化
・高齢者対策 〜 ホームヘルパー制度はあるが利用率は低い。 ・教 育 〜 特に社会人教育に力点を入れる。 |
常陸太田市の性格づけ
・県北の中での役割 〜 常陸那珂開発関連に従事する人たちの生活拠点 |
街づくりのポリシー
1 ハード面よりソフト面の充実
2 コミュニティーの充実 |
以上が渡辺市長の常陸太田市のビジョンを、簡単にまとめたものであります。ここで、重要な事は、常陸太田の県北での位置づけが明確に述べられているという事でございます。常陸那珂に従事する人々の生活拠点としての役割を常陸太田市が担っていくことが述べられております。つまり、開発の段階はこの2の段階ではなく、3の段階のなかで考えなければならないということが理解されます。しかし、住居地としての差別化がきちんと整備されていなければ、役割を果たしていることにはなりません。よって、2の段階の事業目的は、常陸太田の都市計画遂行上最も緊急を要する課題であり、早期に具体化・実行に入らなければなり ません。市民の任意団体への行政サイドの援助と公式な事務局の設置が不可欠です。
3 現 茨 城 県 民
茨城県の地域開発ポリシーは、FIT構想に代表されます。この計画の推進母体は、茨城県・福島県・栃木県の3県合同で、出資母体として国土庁・自治省・建設省が合同で参加し、広域共同プロジェクトとして認定されている。この動きを常陸太田市から主体的にみて、どのような可能性があるのか想像してみると、次のようなブレークダウンが考えられると思います。
FIT構想のブレークダウン
霞が関からの発想
|
東京を中心とした交通網から、各県の横のアクセス網を充実させ、交通の一極集中を緩和させることと、人口分散・企業移転による首都圏機能の分散 | |
茨城県庁からの発想
|
FIT構想の3県の中で真ん中に位置することと、東北・磐越・常磐・北関東の4つの高速道路に囲まれている地の利を活かし、滞在型のリゾートエリアとしての資源開と首都圏へ の流出がしずらい県北の定住促進 | |
常陸太田から
の 発 想 |
茨城県のFIT構想における2つのビジョンに対しての資源をアピール
1 滞在型のリゾートエリア 茨城県にとって水戸光國のキャラクターの果たす役割は非常に大きい。但し、県サイドからみれば、観光ネットワークをコーディネートしており常陸太田の役割は本音のところ西山荘のみでよいと考えていると思われるが、常陸太田市としては、滞在(宿泊)少なくても食事やショッピングをしてもらうことを当然考える。
2 県北の定住促進 このテーマに関しては、茨城県自体も常陸太田市に役割を積極的に与えていると考えられる。また、グリーンふるさと振興機構の事務局は常陸太田市にある。この定住促進というテーマも単なる量の問題ではなく、若者の定住者の構成比を上げるようなコミュニティー豊かな住居地を構築しなければならない。 | |
鯨が丘から
の 発 想
|
1 観光資源としての役割 常陸太田市民の立場から考えると、おみやげ店がずらりと並ぶのは歓迎できないと感じます。よって、観光客向けという露骨なものではなく、地元住民向けのコミュニティーゾーンとして確立させ結果として観光客にインパクトを与えるようなソフト面のインフラを早期に構築する。
2 コミュニティーゾーンとしての役割 よく、ショッピングセンターを称してコミュニティーゾーンという場合がありますが、ショッピングセンターは今や生活のインフラとしての役割が大きいと考えます。 |
4 日本国民のため
このフレーズに関しては、現状まだ、かなり遠いため、視点のみ簡単に述べさせて戴きます。
(1)マルチメディアへの対応
先日来、日本経済新聞で自治体別のインターネット普及状況のランキングが発表されている。残念ながら、ベスト50に茨城県の自治体は、1つもランキングされていないのが実状です。マルチメディアとえば、すぐ、情報産業やハイテク産業をイメージされ住環境の整備を重視した常陸太田の戦略との関連性で疑問に感じられるかも知れませんが、今後のコミュニケーションツールとして、ビジネス以外の用途にかなり深く、急速に浸透してくるものと、予測されております。手始めに、鯨が丘のイベント告知や行政のニュースを発信することから実施し、街づくりフォーラムのホームページを開設したり、物々交換の双方向通信を専門とするページを開設したりし市民同士の草の根コミュニケーションを今のうちから進めておくことも重要と考えます。また、ゆくゆくは、パルティーホール等の1室にインターネットのアクセスがいろいろ楽しめるスペースを造って解放したり、図書館のCD‐ROMのボリュームを拡大するなどマルチメディアに積極的な街というイメージをつけることは、コミュニティーの促進につながると考えます。このようなコミニケーションの優れた
未来都市の実現は、将来の都市づくりのヒントとして参考にされるケースとなるでしょう。
(2)その他の視点
つまり、この段階は日本中探しても全く存在しないハード(施設)や、イベントを定期的に開催するということになります。ある産業を集中的に誘致するという方法もありますが、常陸太田の街づくりのコンセプトからいえば、はずれると考えます。以下各々についての視点を列挙してみます。
・ハ ー ド と は
・鈴鹿市のようなF1が開催できる日本有数のサーキット
・新しいスポーツに対応できる競技場
・アウトドアスポーツのスケールの巨大なもの(ルアーフィッシング・モトクロス等)
・ディズニーランドクラスの巨大テーマパーク等のハード
・ソ フ ト と は
・富良野塾(倉本聡)のような全国的な劇団と北の国からのような地方発の全国版作品のアウトプット
・国際会議の開催
・地元Jリーグチームの育成
以上のブレークダウンからみて、鯨が丘のミッションは以下のように整理されると考えます。
鯨が丘のミッション
1 常陸太田市民のコミュニティーの場
2 常陸太田の外部に対する表現の場
3 常陸太田市民と外部者とのコミュニケーションの場
4 リラックスアンドリフレッシュの場
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